(二)-4
慌てたそぶりで堀田さんはそう言うと、すぐに立ち上がった。体調でも悪いのだろうか。
「大丈夫ですか。体調が悪いとか」
「いえ、すみません。私ったらぼーっとしちゃって……」
そういうと堀田さんは立ち上がり、キッチンへと歩いて行った。
「もし悪そうなら、今日はもういいですよ。私でやりますから」
堀田さんはそう言われると立ち止まり振り返った。そして「そうおっしゃるなら、お言葉に甘えてもいいですか」と言った。
「ええ。電話で言ってくれれば、私を待つ必要なかったのに」
(続く)
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