127. お手柔らかにお願いします

雨上がり

まだ降りたそうな気配が有るのか

ツバメさん達が低空飛行気味


それに倣ってなのか

それまで

地面で歩いていた

カラスさんまで


あの大きな身体で

ツバメさんのような

華麗な身のこなしは無理なのに


自転車が

凄い勢いで走っていたせいで


低空飛行で

逃げようとしたが


まるで

夏の時期の

方向音痴の蝉さんの如く


速度を緩めない

自転車の進行方向に逃げ

ぶつかるスレスレで

左右にヨロヨロ飛ぶ


やっと自転車から逃れて

垣根に飛び乗った時には


何が起こったのか

分からない様子だった


ちょうど傍を通りがかった自分が

気になり


至近距離でカラスさんに語りかけても

逃げる事もうろたえる事もなく

口を呆然と開けて

ドキドキとしていた


そんな予感がしていたが

大きさこそ

カラスさんのままだが


毛の生え揃わない

ヒナだった……


そして

5mくらい離れた木で

こちらを見つめる母鳥


どちらも鳴く事もせず

この自転車との危機一髪後で

安堵しているのか

まだ怖い余韻が続いているのかといった感じだった


朝から

哀しい事態にならずに済み

ありがとうございますm(__)m


…………


自転車に乗っていたのは

高校生男子


車が通らない公園内なのをいい事に

けっこうビュンビュン飛ばし

散歩中の人々も危ない事も有ります


朝は誰も忙しいかも知れないので

仕方ないかも知れないですが


ほんの2-3分の余裕を持って

自転車登校して欲しいと願います

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