2. 類は友を呼んだ?

物心ついた時から

自分は空を見上げるクセが有った


その頃からずっと


いつか

宇宙の仲間達が

お迎えが来てくれる


……と本気で信じていたが


誰かに言うと

絶対にバカにされる事が分かっていたから

その事については自分の心のうちに秘め続けていた


中学の英語の教科書に

UFOの話題が出て来た時には

夜通しカーテンを開けて夜空を見上げて


当時はまだ

アブダクションという言葉の

意味も知らないまま


宇宙人が現われUFOに案内してくれて

宇宙旅行に連れて行ってくれるのを期待し続けた

かなり危ない思考回路の学生だった


大人になってからは

周りの話題に合わせながら

日々生活していったものの


相変わらず

口に出せないまま

見えない世界への憧れは心の中で育ち続けていった


独身時代は他の女性達が気にするように

自分も占いに関心が有り

ホロスコープを観てもらった事が有った


自分の出生時間を元に

正確なホロスコープを作成してもらい

説明された


そこでは

ホロスコープは有料だったが

古本を持って行くと

無料で手相を観てくれた


ホロスコープの説明を受けた後

手相を観てもらった瞬間


「さきほどのホロスコープの件は忘れて下さい」


と意外な事を言われた


どうやらホロスコープ結果よりも

手相を優先させる占い師さんだったらしい


今だから分かるが

自分は宝の持ち腐れと揶揄されても仕方ないほど

手相にだけは何故か恵まれている


家康などと同じ両手マスカケ

仏眼が両手の全ての指にパッチリと目を開いた状態で有り

神秘十字や金星環も有る


褒めちぎられて気分良くなったが

セカンドオピニオンのような感じで

他の占い師さんにも観てもらおうと思った!


その占い師さんは

電話で話しているうちに

相手の状態やこれからの事が見えて来るという霊能者的な占い師さんで


見えない世界系を信じる自分には

とても興味深く感じられた!


電話で話しているうちに


「大抵は、電話で済ませますが

 あなたとは会う必要が有ります!」


と言われ

その後30分も経過しないうちに

会って鑑定して頂く事になった


場所はファミレス


「あなたとは、会った事が有る気がします」


と占い師さんに言われたが

確かに初対面とは思えないほど

会話が弾む


「私も、何だか初めて会った人じゃないような感じです」


「間違いないわ! あなたとは、エジプトの時代とかアトランティスでも会っていた」


来た来た来た~!!

こんな楽しい会話が出来る相手を

私は心の底から望んでいたのだった!

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