死後の世界

人は死ぬとどうなるのか。


「無」なのだろうか。


そんなことでは面白くないから、仮に死後の世界があったとする。


いわゆる天国みたいなところだ。

それでも、死にたくはない。


なぜ、人は死にたくないのだろう。


例えば「このボタンを押すとあなたの記憶は全て消えます」と言われて、目の前でボタンを押されたら、死にはせずとも その悲しさは もはや死を意味しないだろうか。


もう一つ例えてみる。


もしあなたが昏睡状態で、何日間も長い長い夢を見ていたとして、夢の中で色々な人と出会い、友人や恋人、幸せな家庭を持つとする。


すると、もう一つの世界の誕生だ。


でもある日、これは夢だったんだと夢の中で気づいたら、夢の中の大切な人達と別れたくない と思ったあなたは「目を覚ましたくない」と思うかもしれない。


すると、その夢の世界において、目を覚ますことは、死を意味しないだろうか。


現実には息を吹き返したのに、死んでいる。


不思議だよね。

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