数ヶ月前の夢

外を歩いていて、バランスを保てなくなった。いつも通り普通に歩いているはずなのに、少しずつ体が傾いていくような、地面を足で捉えられていないような、そんな感覚に襲われた。どうにかいつものようにバランスをとろうとするけれど、その意に反してさらに体は平衡感覚を失っていく。自分の体が上手く制御できないことに恐怖を抱く。あぁ、もう倒れる。そう脳が判断を下したとき、バチリと私は目を覚ました。私の足は、さっきまで歩いていたからかその勢いで少し掛け布団を蹴った。私は息をしながら、自分に何が起こったのかを理解しようとした。体を起こし、自分が布団の上にいるのを見た。暗い部屋を見渡した。そして家族が寝ているのを見て、ようやく夢を見ていたことに気がついた。心臓はまだドクドクとうるさく鳴っていて、頭には嫌な倦怠感が残った。

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