頁14:本の機能とは 1
「お二人さん、アレだろ? この先の村に用事とかで来た旅の人とか」
「え、ええ…」
放送禁止のモザイクの
「それにしても二人とも珍しい
あなたには完敗ですが。
この
「もしや… 『 』の方の人かい?」
またしても無音。
「ま、まあそんな所です。あはは…」
何となく分かった。この無音は【名称未設定】のせいなのだろう。元の世界の現実であれば『存在しない名を呼ぶ』という矛盾した行為であるのかもしれないが、どうやらこの世界は『無いモノであっても存在出来る』らしい。
ただし、この世界に生まれ住んでいる人達と私達には当然ながら【違い】が存在しているらしく、彼等は『存在していなくても認識出来る』が、私達は恐らく『存在させない限り認識の一切が出来ない』。
先程ひろしさんが装備してした物が最初は一切認識出来なかったのに、『モザイク』という名前を与えられた途端にそれらを認識出来る様になった。つまりはそういう仕組みなのだろう。モザイクを認識出来るという
「(ちょっと
本人には似合わない難しい顔で【本】とにらめっこをしているチャラ神様に小声で抗議する。
「あー…うん、ごめん、ちょっとイロイロ…」
私は深くため息を
───先程の仮説はしかしながら少し
「!?」
突然、私の本が出現してページが開く。そこには…
《 個体名/植物:杉 が承諾され、世界に登録されました。》
これって…!?
思わず
そして私の本を指差し、そして自分の本をトントンとつつく。
(次頁/14-2へ続く)
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