第3話 ステータス①

 まず初めに言っておくと、この世界のステータスは俺が良く知る【Brave Soul】と全く同じ表記だった。

 因みに【Brave Soul】のステータスの概要はこんな感じだ。


__________

名前 ○○○○○


種族:人間

職業:

称号:


Level:1~100(限界突破で150まで可能)


HP:10~9999(1~10もあり得る)

MP:10~9999(1~10もあり得る)

体力:1~999

物理攻撃:1~999

魔法攻撃:1~999

物理防御:1~999

魔法防御:1~999

敏捷:1~999

命中:1~999

回避:1~999

運:-100~100(基本固定だが、偶に変動あり。レベルアップによって上昇することはない)


【勇者スキル】

《限界突破》


【職業専用スキル】



【一般スキル】



__________



 これは主人公――勇者のステータスだが、勇者スキルを除けば一般のステータスと変わらない。

 そもそもこのゲームでの勇者とは、全ステータスを一時的に最大で10倍にする【限界突破】を所持している者の事を指す。

 10倍なんてとんでもないぶっ壊れ性能だが、1バトルに付き1回までだし、スキルレベルが1の時は1倍と言う全く使えないゴミスキルであり、スキルレベルは貴重なスキルポーションを何個も使用するか、何度もスキルを発動させまくって上げなければならないので、始めは勇者もその他大勢と同じく雑魚だ。

 

 Levelはプレイヤーを除けば、一般的に100を超えることはほぼ・・ないと断言してもいいだろう。

 理由としては、まずLevelを100にすること自体が大変で、殆どその領域に到達している者が居ないという点が挙げられる。

 更にはLevelを100まで上げたとしても、ある条件をクリアしてから特殊クエストをクリアする必要があり、その条件を見つけるまでに人間の大半は寿命で死んでしまう。

 なのでゲームでもプレイヤー以外で限界突破している者は、長寿のエルフやドワーフなどが多かった。

 まぁゲームの記憶を持っている俺はしっかりと限界突破する方法を知っているので全く問題ない。

 

 次に職業だが、これは面倒なので詳しくは上げないが、主に前衛や斥候を担う武器を使う戦士系と、魔法を使って戦う魔法系がある。

 勿論魔法戦士系もあるのだが、それは初期職ではないのでゲームではすぐには選択できなかった。

 後、特殊系と言うこれ以上進化しない職業もあり、主に精霊使いや呪術士がそこに分類される。

 まぁ他にも何個かあるが、圧倒的に数が少ないし、選ぶ人も少なかったのでここでは上げない。

 

 そして称号は、様々な条件をクリアすると獲得でき、ステータスやその他諸々に影響が出る。

 いい効果もあれば、逆にデバフ効果のある称号など多種多様であり、同じレベルでも称号によって勝ち負けが決まることは十分にある。


 昔を振り返ってみると、俺も初めのうちはめちゃくちゃ痛い目に遭ってた。

 あの頃の俺は「Levelが全て! Level最強!」みたいな考えだったから、称号持ちの同じレベルのモンスターや盗賊によくボコボコにされたもんだ。

 それからは称号を集めるのにも力を入れるようになったから、最終的には殆ど全ての称号を確認したと思う。

 

 ステータス数値は、そのキャラの性能を示しており、レベルアップすればステータス数値も一緒に上昇する。

 数値の上がり幅は職業に依存し、大体1度のレベルアップでHPとMPは大体10~20、その他は2~5数値が上がる。


 スキルは主に職業専用スキルと一般スキルに分けられ、職業専用スキルはその職業とそれに付随する職業のみが獲得できる特殊なスキルだ。

 その分スキルの性能もいいので、スキルレベルが低くても十分に主戦力として使用できるだろう。


 一方の一般スキルはどんな職業のものでも習得することが出来ると言う基本スキルである。

 だが一般スキルを舐めちゃいけない。

 上位スキルに進化すれば職業専用スキルと肩を並べるほど強くなるし、何よりスキルレベルが職業専用スキルに比べて上がりやすいのが特徴だ。

 俺もこの一般スキルに何度助けられたか分からない。

 俺的には持っていれば持っている分だけ何かしら役に立つと思っている。


 ふぅ……まぁざっくりとステータスに関してはこんな感じかな?

 俺は部屋にあったノートに一通り日本語で記してから閉じ、椅子の背もたれに背を預けて伸びをしながら口を開く。

 

「『ステータスオープン』」


 俺の声に反応するかの様に、目の前に自分のステータスが記された半透明の宙に浮いた板が出現した。

 さて、そろそろ自分のステータスをしっかりと確認するとしようかね。

 

 俺は自身のステータスに目を向けた。


—————————————————————————

 ☆☆☆→★★★にして下さると嬉しいです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る