第039話 『緊急事態』②
常にノーグ村の周辺で発生する異常を警戒しており、何かあれば真っ先に村長とレアルにその情報を伝えることを旨としている。
そうすることによって得ることができる利益が明確に示されているからこそ、村人たちがそれぞれの立場でできることを緩みなく遂行する警戒網が維持できているというわけだ。
今回だけではなく、過去何度も今回のような異変に
よってタブラからの情報はかなり信憑性が高いものだと判断できる。
「また地上に
確かに
ただしそれは、ノーグ村が普通の村だった場合だ。
ノーグ村にあるハーゲン商会の支部という名の実質本部の建物には、『水の都トゥー・リア』で
斃されたより強い
はぐれ――魔力の濃い
それぞれの
よってはぐれ
シロウたち『
ただしそれは『水の都トゥー・リア』に
基本的には地下に存在する
だが魔力が濃い地域が散在する
『
間違いなく発生する、
ゆえにシロウとカインはその手の情報が入った場合、最優先で殲滅することにしている。
それにしたってそれだけのことで、レアルが慌てるほどの事態だとカインには思えない。
レアルはカインのみならず、『
しかもその情報が入ったのが今日であるならば、その被害が迷宮都市周辺にまで及び、冒険者ギルドに依頼が出される、もしくは正式任務が発効されるまでも充分な余裕を持っているとみていいだろう。
「それが今日昼過ぎに
「ああ、『
「その方々がタブラ様の話を偶然聞かれたのです」
「なるほどね。それで自分たちが討伐すると言い出した、と」
「左様です」
ノーグ村から最も近い城塞級都市はヴァグラムだが、ヴァグラムからすればノーグ村は辺境方向に最も遠い、取るに足らない村といっても差し支えない。
そんなところへ冒険者
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