第15話

夢の中に、南の島の黒人の女の子の可愛いお人形出てきた。

「わたしをさがして」

って言ってるようだった。

ハワイとかタヒチとかの、踊り子さんのような可愛いお人形。


日曜日に、家の裏庭に行ってみた。

なんとなくだけど、草むらとかの中をちょっと探してみた。


そしたら、草むらの奥のほうに、夢で見たお人形さん、横たわっていた。

泥んこになってたから、お湯で優しく洗ってあげた。

ちょっと笑ってるみたいだ。


部屋に持っていって、タンスの上に置いておいた。


机に座って勉強していると、なんとなく、お人形さんから視線を感じる。

チラッと、お人形さんを見ても、ボクのほうではなく、正面を向いている。


また勉強するけど、視線を感じてしまう。


ボクはお人形さんに向かって

「こっち向け~。こっち向け~」

って念じてみた。

そしたら、ススッて、ボクのほうに体を向けたような気した。


そういう気になっただけで、実際は動いてないのかもしれないけど。


その日の晩、夢にそのお人形さん出て来た。

夢の中で、お人形さんは、タンスの上からボクに向かって、ピョンって飛び跳ねてきて、ボクはお人形さんを受けとめた。

2022/11/21

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る