疼痛
はじまりは小さなチクンで
それが
重なっていつの間にか
ずくん、ずくん、と疼きだした
考えまいとしても
いつしか囚われてしまって
その痛みは
わたしを悩ませた
熱を持ったコメカミに
寄せては返すように
ずきん、ずきん、と響く
何重にもなった
この痛みの螺旋階段の途中に
独り、うずくまりながら
暗闇のなか
雲の狭間から射し込む
ひとすじの月あかりが
この身に届くのを
こうして
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