フレーズ
雨音のする夜に聴く歌は
どうして
こんなに胸に沁みるのだろう
寂しい、という
ありふれすぎたフレーズが
心にぽつりぽつりと
降り続けていて止まない
言葉にだせない想いを
歌に託しながら
エンドレスで独り口ずさむ
そばにいて、なんていう
安っぽいフレーズを
口にしては
似合わないと苦笑いする
言葉にだせない想いを
歌に重ねながら
エンドレスで独り口ずさむ
逢いたい、という
捨てきれない願いを
抱きしめるようにして
細く流れていくメロディ
言葉にだせない想いを
歌に包みながら
エンドレスで独り口ずさむ
祈りのように……フレーズ
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