移ろう季節を温めて
桑鶴七緒
晩秋
まばらになった私のカケラ
影を落として泣いている
糸を解くように 紡ぎ直して
一面を広げてみれば
空の蒼さと 似ている
時を移さず 濁さず
真白な羽が 仰ぎ見て舞う
深雪の頃を思えば
跳ねる兎のように駆け抜ける
綿が舞うよ 綿が舞うよ
なぞって遊んでみよう
綿が堕つよ 綿が堕つ
溶けて滴れば 元の私に戻るるかな
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