* ワイルドゼロ

Age of Origineというゾンビゲーがありまして、長くプレイしている唯一のゲームです。

どう面白いのかあまりわかっていませんが、まあいいんです。

ゾンビが出てくれば。


ゾンビが出てくればなんでもいいのです。


ゾンビは素晴らしい。


ゾンビはポエムです。


そろそろゾンビになれるかもしれません。


さて、そのゾンビ映画の最高傑作はワイルドゼロです。


ロメロ監督のゾンビやバイオハザードの方が傑作じゃないのと言われれば正直そうなんですけど、その話に持っていくのはやめなさい。


というわけでAge of Origineの話をやめてワイルドゼロの話をします。


20年前の映画なのでもうネタバレとかどうでもいいだろうと思いますが、結末まで書いてますので未視聴の人は一応ご注意ください。


「ギターウルフにあこがれる少年エースが少女に恋をした。折しも街にゾンビが来襲」なるわけのわからないキャッチコピーで公開された映画ですが、これがものすごいロックンロールです。


日本映画なのですが舞台は全編がタイで撮影、アジアの猥雑さが随所にあふれていてたまりません。


タイ王国軍が撮影に協力しており、ゾンビ役は1000円で雇われた兵士とその家族が演じているという事実もなかなかですし、大半の爆発シーンはCGではなく軍が提供した本物の火薬を使用しているなど、西部警察とかダイナマンとかを彷彿とさせてくれます。西部警察もダイナマンも知らない? 黙って聞けよ。


それでまあ少年エースがゾンビに囲まれて大ピンチになるのですが、そのたびにギターウルフが現れます。ギターウルフはロックバンドですが私はこのグループの曲を一曲も聞いたことがありません。わからなくてもああロックだなあと思っていればついていけますので心配いりません。


とにかくそのバンドの激励がエースの脳内で再生されることで、彼は常に窮地を脱出できるようになります。いわゆるチートアイテムです。

実はエースが恋焦がれていた少女が少女ではないというタイが舞台の映画らしいお約束のアレも、脳内のギターウルフが「ロックに男も女もねえ!」と叫ぶことで全部解決します。すごい。


彼らが終盤でなんの説明もなく現れ、ピックを手裏剣のように飛ばして雲霞の如きゾンビを一網打尽にしても、もう何も驚きません。


ラストに至っては宇宙船が登場します。まあ多分ゾンビを操ってる大元なのですが、たしかあまり説明はなかったと思います。別にいりませんけど。で、その宇宙船をギターウルフがギターの中に仕込んだ日本刀を抜いて両断します。さっきまで演奏していたように見えるのですが、弦はどこに行きましたか。


最近の生ぬるいスプラッタとは一線を画するこのワイルドゼロ、ぜひ皆さんもご覧ください。時間が勿体無い人は五倍速くらいで見てもいいと思います。大体どんな話か分かりますので。

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