第214話 クリスマス大宴会 その一

「──あ、あー。えーと、これで大丈夫かな? 声とかちゃんと聞こえてる?」


:きちゃ!

:はじまた!

:聞こえてまーす!

:大丈夫大丈夫!

:待ってました!

:きちゃ!

:オハナしだー!

:大丈夫でーす

:音量問題ないです

:こんばんはー

:始まったー!

:こんばんは

:3Dコラボきちゃあ!


 というわけで、始まりました。デンジラスメンバー全員参戦、クリスマスの3Dコラボ。司会はデンジラスの祖である天目先輩が担当します。


「はい。大丈夫そうなので、開始の挨拶をさせていただきます! 全員集合、クリスマスの3Dコラボ! 歌って食べての大宴会、はーじまるよー!」

「「「「「「「わー!」」」」」」」


 ドンドンパフパフいえーい! ……これ3Dだから、全部の動きがリスナーに伝わってんだよな? え、改めて考えると怖っ。配信で注意すること増えたやんキッツ。気を抜いて変な動きしないように気を付けなきゃ。


「ではでは、企画説明の前に自己紹介から! まずは司会を務めさせていただく私から! リスナーの皆さん、オハナしようーね! デンジラス一期生、天目一花です! 今日はよろしくお願いしまーす! 次はサンちゃん!」

「はいはーい! デンジラスの一期生、皆を引っ張る私はリーダー! 常夏サンだよー! 今日は精一杯騒ぐよー!! やっふー!」


 まずは一期生組。


「お次は氷雨ちゃん!」

「はいッス。デンジラス二期生、引きこもりゲーマーの雪女こと、吹雪氷雨です。皆、よろしくッスよー」

「はい、よろしくねぇ。次、帰蝶ちゃん!」

「ハロハロー。デンジラス二期生、夜光帰蝶です。今日も楽しい夜にしましょうか」


 二期生組。


「美琴ちゃん!」

「ういっす。デンジラス三期生、巫女乃美琴です。今日は料理もするってことで、私の女子力ってやつを見せつけていくんで。よろしくぅ!」

「うん、よろしくー。はい、言葉ちゃん!」

「はい! デンジラス三期生の、本が大好きお姉さん! 四谷言葉です! 今日のコラボは本当に楽しみでした! 皆と飲めるの楽しみです!」

「言葉ちゃんは相変わらずだねぇ……」


 三期生組。


「そして最後の二人! まずはハナビちゃん!」

「はーい! デンジラス四期生の雷火ハナビです! 今日は精一杯はしゃいじゃいまーす! いえーい!!」

「いえーい! それじゃあトリの山主君!」

「自己紹介でトリってのもアレですが……。はいどうもー。デンジラスのスーパー猟師、山主ボタンです。よろしくお願いしまーす」


 んで、俺たち四期生組。いやー、八人もいると自己紹介も長いわ。


「はい、というわけで! デンジラスのフルメンバーでございます! しかも全員3D! こうしてみると壮観だねー」

「ねー。ついに皆3Dになるまできたかーって感じ。最初を知ってる身としては、やっぱ感慨深いよねぇ」

「……まあ、先輩たち一期生組はそうッスよねぇ。こっちとしては、感慨深い通り越してドン引きしてるんスけど」

「ちょっと有名になりすぎよねぇ」

「ゴメンそれは私もそう思ってる……」

「私もかな……」

「全員凄いことになってますしね……」

「何でメンバー全員、チャンネル登録者百万超えてんだよ。おかしいだろ」

「……うちの同期がすいません」


:草

:草

:草

:草

:デカくなったというか、デカくなりすぎたというか

:草ですわよ

:草

:草

:数字だけなら既に大手のレベル

:草

:全部山主ボタンって奴が悪いんだ……

:草

:草

:皆多分遠い目をしてる


 これ俺のせいか? ……まあ俺のせいか。と言っても、チャンネル登録の誘導とかした記憶はないんだけどねぇ。

 はい。視聴者側が全部勝手にやりました。俺のせいではあっても、俺が悪いわけではねぇです。

 そもそもですね、売れた一人をきっかけに間口が広がる現象は、VTuberに限らずどの業界でもあるわけで。

 デンジラスの場合はぁ、その規模がちょーっとだけ大きかっただけでぇ、別にそれで何かしら問題が発生するわけでもないのでぇ、はい。……そういうことで話が終わったりしません? しない? そっかー。


「まあ、いろいろとご迷惑をお掛けしてはいますしね。なので俺としても、デンジラスの皆様には精一杯の貢献をしていきたく思います。はい」

「え、数字盛る以外に後輩って貢献してる?」

「ここ設備とか全部俺が用意したんですけどー!? いまここアレですよ!? ドロップアイテムの力で完全防音、アルコール含めた飲食可能で、時間無制限のカラオケルームですよ!?」

「改めて考えると、自分でスタジオ持ってるの本当に無法ッスよね」

「しかもカラオケ機材まで自前だもんねー」


 でしょう!? でしょでしょ!? どんだけ騒いでも怒られないし、時間だってほぼほぼ気にする必要ないんですよ!?

 しかも全員寛げるように、新たにソファとかクッションとかも追加してるんですよ!? 人をダメにするソファとかも完備してるんですよ!?


「……というか、これってもしかしてアレじゃない? もうカラオケ系の配信、全部ここでやれたりしない?」

「Exactly四谷先輩! 言ってくれれば全然貸します! なんならここにいるメンバーに合鍵渡します!」

「いや貰えないけど!?」

「あの私一応冗談で言ったんだけど! そんなノリノリで賛同されても困るんだけど!?」


 えー。せっかくここまで設備整えたんだから、できれば積極的に使ってほしかったんですけど。俺だと基本的に、料理作る以外はこのスタジオ使わないし。


「えーと、そろそろ話を戻すよー? 時間無制限とは言っても、一応この配信は二時間の予定だからね?」

「まあ、スタッフさんたちも予定とかあるからね。そこはしゃーない」

「そうそう。ただその代わり、こっちの公式チャンネルでの配信が終わったあとも、残りたい人は残っても良いそうなので! その時は誰かのチャンネルで二次会配信をするかもしれません! というわけで皆、居残りを許可してくれた山主君に拍手ー!」

「「「「「「わー」」」」」」


:パチパチパチ

:二次会もあんの!?

:そっかスタジオの時間とかないもんな……

:マジで!?

:草

:よっしゃぁ楽しみ!

:やっぱり自前で全部用意できんのズルだって

:延長戦も確定してるとか最高すぎんだろ!

:拍手!

:パチパチパチパチ!

:88888888888

:マジで無法すぎる

:草

:本当に宴会で笑う

:財力にものを言わせやがってよぉ……


 いやー、どうもどうも。もっと褒めてもっと褒めて。天狗みたいに鼻伸ばすから。……さすがに物理的には伸びないけどね?

 あと、二次会に関してはアレです。全員好きなタイミングで帰るし、スタッフさんたちが撤退する関係で3Dではなくなってしまうので、そこだけよろしくお願いいたします。


「ということで、次はルール説明です! 今回のコラボですが、歌に関しては皆好きに歌ってくれて構いません! その代わりと言ってはなんですが、あっちのキッチンで全員料理を一品は作ってください! それがこの宴会における私たちのご飯です!」

「はーい。一花、質問でーす。なんかすでにクッソ良い匂いしてるんですけど、コレは何ですかー?」

「それは配信開始前から、山主君が自主的に作った料理だねぇ。私も来た時にビックリした」

「ボタン、設備所有者だからって好き勝手しすぎじゃない?」

「とは言っても、ちょっと豪勢でボリュームのあるものは食べたいでしょ?」

「……まあ、うん」


 料理の腕前とかは、一旦脇に置いといて。八人全員がそれぞれ一品となると、どうしたって時間は掛かるし。それを二時間……いや、マージンを取ると一時間半ぐらいか。それぐらいに収めなきゃならない。

 そうなると、必然的に軽めの料理が多くなるだろうなって予想がですね。だからメインになりそうなやつは、予め作っておいた方が良さそうだったんだよね。


「まあ、山主君の料理は一度置いておいて。本人曰く、ノーカウントとのことなので」

「まだ作るんスか。本当に料理好きッスね、ボタン君」

「別に好きってほどではないんですが」

「いやー、無理あると思うよ? よっ、料理男子」


 料理男子ではねぇです。


「で、料理ですが。メニューについては、指定とかはありません。山主君が用意してくれた材料と、それぞれ自己判断で持ち寄ったもので作る感じです。そして作る順番は、くじ引きを予定しております」

「くじはこちらです」

「あ、ガラポンだ」

「そうでーす。一から八の数字が入っているので、ジャンケンで勝った人から回していってくださーい」

「というわけで、ルール説明は以上となります。じゃあ皆、まずは飲み物を用意するよー!」









ーーー

あとがき


遅れました。その理由は二つ。不真面目な理由と真面目な理由です。

不真面目な理由は、抱えていたタスクが終わった時間が、水曜の夜中ぐらいだったため、木曜は気分が完全オフになってました。

真面目な理由は、二十五日の六時、つまりこの更新と同じタイミングで大事なお知らせがあるからです。

本作とは関係ないのですが、そこはご了承ください。


てことで、告知です。カクヨムネクストにて、新作を発表させていただきます!

ジャンルは現代ファンタジー。テーマはオカルト!

タイトルは


【神宮寺オカルト相談所の業務日報】です!


すでに公開されておりますので、どうかよろしくお願いいたします!


ハート、コメント、星も待っとるよ! あと当分は毎日更新だよ!

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