第7話
☆
ゲーヘンは、私がまだマクベス王国で貴族だった頃の婚約者だ。
『真実の愛』だか『誠実な二人』だとかいう思い込みで出来た
…………ゲーヘンはマクベス王国の王子だった。
だからこそ、公爵家の私に罪を着せて国から追い出すことができた。
まあ、真面だった国王と王妃が私の無実を公表したものの、私の実家である公爵家がマクベス王国を見限ったあとだった。
両親は
マクベス王国はゲーヘンたちが起こした事件によって、風前の灯状態だ。
一度目は私の婚約破棄と冤罪の責任をとって
我が家が見捨てたことで返上した公爵家を継ぐ形になったのだ。
いつか私たちが帰ってきたときに返せるようにしたかった、という真実を知ったのは、国が滅び国土は
新国王が友好関係を新たに築くつもりでデリストア国に送った親善大使。
その一行に同行した兵士の中にゲーヘンたち、『引き裂かれた悲しい運命の恋人たちとその支援者たち』も含まれていた。
支援者は貴族たちの中に蔓延している。
相手が公爵家であったとしても、王子に味方していれば何をしても許されると思っていたのだろうか。
その結果、「我が子を公爵家に弓を引くよう躾けて平気な貴族や王族など支えていく気など消え失せた」と公言した父は、家族と一族を引き連れて国を出た。
その先が、母の姉が侯爵家に嫁いだデリストア国だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。