第141話 29階層ゴブリントリオ
170回のモンスターガチャスキルを使った翌日からは、21階層から29階層までを満遍なく周り、レベル上げとドロップアイテム収集に努めた。
ちなみに170回のモンスターガチャスキルでは、
素質:火魔法、魔力操作、接客、販売、パン作り、料理×2、掃除
アイテム:ハイポーション×3、マジックポーション×2、鋼のヤリ、コックコート、上質なオーク肉、スピードシューズ、爆裂玉、身代わりのネックレス、高級リンゴジュース、浄化の魔導書
パン(特殊): パンの種、パンダのぬいぐるみ、パンダキーホルダー、パン種、ハーフパンツ
パン:アンパン、食パン、カレーパン、ジャム、バター、チーズ・・・(多種多様なパンが合計150個)
だった。
「そろそろレベル30になりそうね。30になったら30階層にいくんでしょ?」
「ああ。ボスもいないし下見に行ってもいいかなとは思ったけど、行ったら行ったで何かないか調べて周りそうだったからな。30まで上げれば何かあっても対処できるだろうしな。」
「ガイアに来てから1ヶ月ぐらい経ちますからそろそろアークドラゴン様の言ってたモノを手に入れて戻らないといけませんものね。」
「そうだな。そうするとしばらくはここに来れないから、それなら今日は29階層をメインにするのはどうだ?」
「ゴブリントリオね。でもどうして?経験値効率ならパーティー分けれる27階層の岩石ロックの方が楽じゃない?」
「経験値だけならそうなんだけど、29階層は癒しの杖をドロップするだろ?攻撃魔法以上に回復魔法が使える杖ってレアだからこの機会に集めといた方がいいなと思ってね。」
「なるほど。そう言う事なら納得だわ。」
「今は俺達が一人1個ずつで5個持ってるだろ?オーディールへの入場許可をくれたガイア王にお土産として渡してもいいし、アルカディアへのお土産としてもいいしな。」
「それはいいですね。」
「うん。僕も賛成。」
(予備も含めて欲を言えば後5個ぐらいほしいな。スイートにも渡したいし。癒しの杖じゃ喜ばないか?いやジュエルホビットから手に入れた宝石もあるし大丈夫か。終わった後、シルフィーとマリアに相談してみよう。)
予定を決めたラッキー達は29階層へ向かった。いつもは安全地帯から下に降りて行くが今日はラッキーの転移魔法で一気に移動した。
はじめは6階層分しか転移出来なかったが、今では10階層分転移できるようになっていた。
「それにしてもゴブリントリオってやっかいよね。まあ歯応えがあるって点では戦い甲斐があるけど。」
「まあ下に降りれば降りる程魔物は強くなるんだ。それで言えば1階層ずつ攻略していけば、レベルも上がるし戦闘の経験も増える。結構親切設計だよな。」
「そう考えればゴブリントリオは連携をしてくる魔物との戦闘経験。でしょうか?」
ゴブリントリオは、攻撃メインのゴブリンソルジャーに、防御メインのゴブリンタンク、攻撃魔法に回復魔法まで使うゴブリンマジシャンの3体が出てくる。
19階層にいたゴブリンコンビの場合は、先にゴブリンマジシャンを倒すのが攻略法だったが、ゴブリントリオの場合はゴブリンマジシャンをゴブリンタンクが守っている。
ラッキー達の場合は5人とリルがいる。ラッキーがゴブリンソルジャーの相手をして、シルフィード、マリア、マフィンが魔法を使い、タルトとリルがゴブリンマジシャンまで近づいて攻撃する。今のメンバーなら問題なくゴブリントリオを倒す事ができた。
「ラッキー止めをお願い!」
「まかせろ。」
ラッキーがゴブリンソルジャーを倒すと、その場にはレアドロップの癒しの杖が落ちていた。
「やったわ。これで今日3個目ね。やっぱり最後はラッキーに任せるのが正解ね。ゴブリンの腰蓑がドロップしてもしょうがないもの。」
「一応上質な腰蓑だから需要はあるんだよ?」
「それでも結局はゴブリンの腰蓑なんでしょ?私はいらないわ。」
その後も順調にゴブリントリオを倒して行くラッキー達、そして目標にしていた癒しの杖が5個手に入り、ラッキー、シルフィード、マリアの3人がレベル30に上がったので、今日の探索を終えようとしたその時、
「なああそこの壁なんか変じゃないか?」
「壁?どういう事?」
(なんだ?よくわからないけどあの辺だけ周りと違う気がする。)
ラッキーは違和感があった壁に近づいて壁に触り始めた。
「やっぱりだ。ここだけ音が違う。多分向こうに何かあるんだ。」
「ラッキー本当?」
「マフィンも調べて見なよ。」
マフィンはラッキーに言われた場所の壁を調べ始めた。
「本当だ。ここだけ周りと違う。タルトこの壁壊せる?」
「まかせて。」
タルトが壁を殴るとすぐに壁は崩れ落ちた。そして、ラッキーの予想した通り、壁の先には空間があった。
「隠し部屋だわ!」
ダンジョンには隠し部屋と呼ばれる部屋が存在し、そこには宝箱がある。とされていた。一度見つかると次に来た時には壁は塞がっていて、隠し部屋もなくなっている。そして別の場所に新たな隠し部屋が現れるようになっていた。
ラッキー達は隠し部屋に入っていった。そしてそこには、豪華な宝箱が一つ部屋の真ん中に置いてあったのだった。
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