屁理屈と悪ノリとイタズラのみで世界は救えるものなのか?
森禮
一章
グリーナの館
ポロポロ森の奥深く、一見なんの変哲もない古屋
そこに掲げられてるその看板とは
【賢者グリーナの館】
毎日毎日少女や獣の悲鳴が聞こえるとか
聞こえないとか、、、
「きゃゃゃー」
その扉を強く開く者がいた。
「どうした!グリーナ」
「誰かと思えば、森の最下等生命体ムジナか」
「ふざけてる場合じゃない。森のはずれに魔物が現れた。今クマが応戦中だ!!」
グリーナは深緑のローブのフードの下から不敵な笑みを浮かべる。
「たぬきのバッタ者ムジナよ、わたしはついに究極魔法を手に入れてしまった」
ムジナは帽子をたたきつける。
「いちいち、オイラの頭にへんな称号つけんなよ。
で、何その究極なんちゃらってやつ」
グリーナは止まってる目覚まし時計を見せた。
「時は止めた」
「時計が止まったんだな、それで?」
そして裏フタを取る。
電池2本を重ねるように手のひらで擦る。
再び電池を時計に一本設置。
「そして、時は動きだす」
グリーナがもう一本の電池をパチンと入れると針が動きだした。
「これぞ時間支配魔法。《チコクスルイイワケ》だ!」
ー説明しようー
電池を擦ることにより電池自体が温まることで電力が少し復活します。
「ちなみに、比較的電力の弱いガスコンロなどの着火電池も多少復活する。この雷と火の魔法なづけよう。
《今日はマサトちゃんの入学祝い。早く大好きなハンバーグつくらなくちゃ》だ!」
グリーナは赤ちゃん用スプーンを手に取り、思いにふけりクスリと笑った。
「嬉しい反面、ママ寂しいわ。旅立ってしまうようで」
ムジナはグリーナのガスコンロの火を止めた。
「ちょっとぉ、マサトちゃんの煮込みハンバーグつくれないじゃないの!」
「お前独身の未成年だろ、何いってんだよ。マサトちゃんって誰だよ!早くしろよ」
グリーナははいはいってな感じで、エプロンをとり。さらにやれやれってな感じで、杖をとり。そんで?って顔でムジナを鼻で笑った。
「お前森を守る賢者だろ、なんでいつもやる気ねんだよ」
「マサトちゃんの入学祝いのハンバーグの事しか今は頭にない」
グリーナは言い切った感で眉間に手をあてた。
「だから誰だよマサトちゃんって、お前のツッコミ活にかまっている暇はねんだよ」
ムジナはグリーナの手を無理矢理引いて家を飛び出す。荷車にグリーナを放り込み、引き走った。
「何すんのよ、チビ獣!」
「おめーも、身長変わんねーよ」
「まぁいいわ。わたしは森を守る大賢者グリーナ」
「レベル2だけどな、、」
「うるさいな、無職な獣なくせに」
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