耳を閉じて
しーーん
………。
しずか。
無音。
雪の日のあかつき
海のはるかふかく
ゆめのなか
しずか。
だれもいない
このしずかな
くうかんに
たくさんの
ためいきが
はいっている。
あんしんの
ためいき
しずかだ
ああ しずかだ
ここには
ニンゲンもドウブツも
木々や草花も
ない。
ここに光はない。
やみはない。
みることなど
できない。
こころを
ざわつかす
ザツオンたちが
ない
やすらぎの
せかい
ほんとうは
ここに
モジなど
ないほうがよい
こんなふうに
しかし
あるものはある
ザツオンこそが
ひととひと
せいれいとせいれい
ひととようかい
つなぐもの
なくてはならぬ
詩にはオトが
ひつようじゃ
ここには
なにもない
ただ
あなただけがいるのだ
たったひとり
あなたはだれにも
なにも
いわれない
さわられない
ここでだけ
あなたはじゆう
こころゆくまで
のんび~りと
あるいていてもいい
ごろりとねそべって
ないものをみてもいい
ここでだけは
あなたはこどく
あなたはかんぜん
いっさいがっさいのない
よろこびも
かなしみも
めいよもぷらいども
いかりもゆううつも
ない
とっても
しずかで
すてきな
せかい
そうでしょ
わたし
静寂のセイレイ
まってるから
いつでも さあ
おいで
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