ボクらは別れた ▲

 止まらないのだと、虚ろな顔でその人は呟いていた。

 血に濡れた短刀を持ち、ボクのことはろくに見ていない。

「止まらなくていっすよ」

 助手として、言うべきこと。

「うちの探偵が助かります」

 言ってはいけないこと。

「……」

 殺人鬼の瞳に生気が戻り、ボクと死体を放りどこかへ消える。

「……変な人っす」


◆◆◆


『きままにショートブレッド』オリキャラ、鬼桜唯我と安助柳。

 出会いの話。

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