第17話 治療につながるための日
雨がやんだ。冬空とは思えない、日差しの暖かさ。そんな日にはコートを羽織らず、厚めのインナーとニットだけで過ごすのが好きだ。
息子の歯にトラブルがあったので、朝一番から歯科に連絡をするも、どこも予約でいっぱい。仕方が無いので明日、障害を持つ方専門の病院へ行くことになった。
多分の例に漏れず、息子は歯医者さんに恐怖感を持っている。
1歳になった頃からフッ素塗布をしていたのだけれど、コロナ自粛の関係で行かなくなり、自閉症が判ってからはさらに足が遠のいた。
私自身が幼い頃、うまく歯をみがけなかった上、仕上げ磨きをチェックしてもらっていなくて(あの時代だったら普通なのかな? 今、仕上げ磨きを確認する期間って長くなっています?)乳歯が永久歯に生え替わる直前に、ほぼ全ての歯に虫歯があると判明。大がかりな治療をした。
息子にはそんな思いをさせないよう、小さいころから歯医者さんに親しませる予定だったのだけれど……。
おかげさまで虫歯はゼロだが、歯の問題は虫歯だけではなかったのだと、息子を育てて初めて知った。物事はうまく進まない。
それでも、障害を持つ子を歯医者さんに連れて行くのは大変な苦労を伴うのだから、今回、専門医につながれて良かったのかも知れない。
歯科の予約を済ませ、息子を療育園に届け終えて私も精神科へ。
今日はカウンセリングが無いため、薬の調節のみである。最近、薬を飲んだ後そわそわしてしまい、落ち着いて話を聞くのが難しく困っていた。
それがおそらく副作用の一種だと判ったのは、もっと酷い副作用が出た事もあったからだ。
その時は、足をガタガタ、バタバタと動かしていなければ落ち着かず、意識はぼんやりともやがかかっているのに、「体を動かしていなければ正常な意識は覚醒しないんじゃないか」という強迫観念にとらわれて、体を動かさざるを得なくて辛かった。(ルーランという薬の副作用だと言われている)
今回相談した副作用はそこまで辛くないものの、午前中に打ち合わせがある場合、細かい話を聞き逃してしまうので困っていた。
特に今後は、息子の修学関係や放課後デイサービスでの新しい療育の件など、確認しなければならない事がたくさんある。聞き逃して大事に繋がっては目も当てられないだろう。
結局、頓服として副作用を押さえる薬を処方してもらった。
同時に、メンタルの調子もあまり良くない。
被害的に捉えてしまい、気持ちが引きずられてしまうケースが増えて、ますます人の集団の中に行くのが怖くなっている。それなのに、「寂しい」と思う気持ちもあるのだから、嗤ってしまう。
そのあたりは薬では無く、睡眠をもうすこし取ることで様子見に。
先日の、認知行動療法のワークをはじめたことも併せて報告してみて、何か自分で自分を建て直すアイディアが無いかどうかを教えてもらおう。
早稲田メンタルクリニック様のYOUTUBEでも、セルフカウンセリングのワークが公開されていたが、立て込んでいたのでまだ、きちんと中身を見ていない。私に出来そうな物ならどんどん取り入れてゆこう。
どうしても、不安になると夫や他の人の意見を聞いて、他人の意志を確認しないと気が済まなくなってしまう。人に依存して自分の不安を解消しがちな傾向を、なんとかしたい。夫が疲弊してしまうし、いつまでも付き合ってくれる訳ではないから。
昨日は大雨の祝日。
息子と遊びながら学生時代の友人とグループ通話をして、家の掃除と整理が出来た。
久しぶりの大人のコミュニケーションを得、少し気持ちが軽くなった。
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