救済

「あは、私馬鹿だから分かんないな〜」

 由美子はつまらなさそうな顔をする。私はもうしみついてしまった自己卑下の癖がやめられずに、今日も自分を冒涜する。

「あんた、その癖辞めたほうがいいよ」

 由美子はぽつりと言った。

「あたしがあんたとつるんでるのは、あんたが馬鹿で面白いからじゃない。あんた自身が好きなの。いくら自分でも、簡単に冒涜なんかしちゃいけないの。賢い自分自身を大事にしなよ」

 私は何も言えなくなって、涙が目にたまった。

「由美子……ありがと」

「いいのよ」

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