ちょっとした詩集

亜未田久志

黄昏の衣


 黄昏の衣纏って渡るこの世の蒼に。

 その背に浮かぶ赤き日よ。

 みな移ろいゆく世界の果て。

 夢に見た残響は。

 儚く消える。

 多くの叫びは。

 届かず消える。

 世界は夢。

 どこまでも続く。

 虚ろな星々。

 雲の境から差し込む光。

 闇を祓って。

 黄昏の衣を呼ぶ。

 消える事無き。

 永遠と蒼穹の輝き。

 罪と罰を消し去る。

 その一時の前に。

 この全てを乗せて。

 世界を渡る。

 この世の果てに。

 見えるは。

 黄昏の衣。

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