第45話 喰らい尽くす戦士
ゼッツが全世界の武器を吸収して行く中で、目標を日本に定める。
世界の授かれし戦士はすべて倒し、吸収して来た。
次は
「この世界をリセットするため。神に自分達がやってきたことが間違いだったと思い知らせるため。絶対に倒してみせましょう」
決意を硬めると翼を羽ばたかせ、ザーガがいる日本へ向かった。
一方その頃アームド・ダークエンジェルとの戦闘を続けているゴアドはいち早くとんでもない力を持った者が来るのを察知した。
「ようやくボスのお出ましか。天使様が恐れる堕天使、ここで倒す」
「ふん、愚かな。超級堕天使であるゼッツ様がお前達に負けるわけがない。我らよりも強く、そして美しいのだから」
その名を聞いたゴアドを監視している天使の女性は
「ゼッツ、あなたは決して地球の救世主には成れない。人間がいなければ良いと言う考えは神のやってることを否定することになる。神は常に正しい。それを理解できないあなたには人間に勝てるはずがないのです」
彼女の独り言を言っていると、アームド・ダークエンジェルの1人がその姿を捉えた。
「神に従う者に死を」
ビームソードをターゲットに向けて右に振るうと、無数の光の刃が天使を襲う。
その時だ。
「危ない!!」
その声の正体は
〈クロキライジン〉と〈シロキフウジン〉を振るうと小さな嵐を巻き起こし、光の刃を相殺した。
「神に従う者に死を」
高速のスピードで迫って来る敵に対し如鬼は〈クロキライジン〉から高出力の電気を纏わせる。
(あなた達の攻撃は単純すぎる)
相手の動きはすでに分析済み。
複眼に映し出される堕天使を戦士の一刀が両断した。
それを見た天使は神がゼッツを恐れている。
だからより強力な力を人間に授けたのだろう。
「あのゼッツを神が恐怖の対象にしている。それほどまでの力を蓄えていると言うことなのでしょうか?」
再び独り言を口にする天使に事情を知らない如鬼はそれを聞いて
「あなたは……一体?」
彼女の純粋な質問。
それを聞いてため息を
「私は神の
「天使、ですか? いや、そんなことより早く逃げてください!」
「いえ、私は堕天使の力を得たゴッド・アーク・ドラゴンに裁きを与えなければいけませんので」
言ってることに納得がいかない如鬼。
ゴッド・アーク・ドラゴンはゴアドの本当の名前、ここまでは分かる。
問題はなぜゴアドに裁きを与えなければいけないのか。
堕天使の力を得たのは元々クローンの鈴静を人間に戻すため。
人を助けて裁かれるなんて矛盾している思った。
その考えは天使にはお見通しのようで、無表情のままこちらをじっと見つめてくる。
「そろそろ最後の戦いが迫っています。人間の運命はあなた達にかかっているのです」
その発言に武者の戦士はイラつきを感じた。
「あなたが天使なのは信じましょう。しかしなにか誤魔化しているように感じます。人を助ける想いはゴアドさんも同じはずです。それなのになぜ裁きを与えなければいけないのか理解できません」
天使に背を向け、2本の刀を強く握りしめる。
ゆっくりと歩き始めると、息を大きく吐いた。
「決してあの人を私は完全に信じているわけではありません。それでも共に戦って強い正義感を感じましたよ」
捨てゼリフを言いながら天使の翼を羽ばたかせて、上空へ飛び立った。
「あの人? ゴアドさんの知り合いですか?」
武者の戦士を見たヒサの質問に西前は「俺の知り合いじゃないなぁ」と返答する。
それに対して鈴静は自然とそちらに向く。
するとスーが分析を開始する。
一瞬の内に分析が終了すると、驚いたように声を上げる。
『如鬼だ! 如鬼が天使になって戻ってきた!』
「如鬼さん。君は選ばれたんですね。スー、そろそろ僕達も戻りましょう。バッテリーが切れてしまいます」
『分かった……バイクを
残念そうに指示を聞くと、白バイに電波を飛ばしてこの場所に走行させる。
「申し訳ないのですがバッテリーが切れてしまうのでここで失礼します」
鈴静の発言に六問はサムズアップした後、ショットガンを生成しポンプアクションを行う。
「あぁ、あとは俺達に任せてくれ」
そう言って破壊エネルギーをショットガンに吸収させ、銃口を堕天使に向け引き金を弾く。
けたたましい銃声と共に大量の弾がばら
その時だった。
強烈な殺気が彼らは感じる。
あまりにも邪悪、あまりにも最凶の堕天使がこの場に下り立った。
「来たか! 大将!」
「俺達ザーガの真似をして! 必ずお前を倒す!」
ゴアドの気合いある叫び。
ゼッツのあまりにもザーガの似た姿に、ヒサはクローンザーガ達の想いを拳に重ねる。
戦士達を視認した彼女はクスクスと笑い、世界で調達した物質をグレネードランチャーに変換した。
「なに!?」
相手の能力も自分と同じ、それを知ったザーガはこちらも拳銃を生成する。
先にトリガーを弾いたのはゼッツ、発射されたグレネードが彼を襲う。
しかしそこまでは予想済み、コンマ数秒遅れ撃ち出される銃弾。
と、なにか危険を察したオリジンザーガは物質を吸収する構えをとった。
銃弾が命中した瞬間、グレネードの火薬が大爆発を引き起こす。
あまりの爆風に戦士達は全員吹き飛ばされる。
しかし六問だけは足を踏ん張り耐え、爆発を吸収していく。
「まさかここまで火薬を仕込むなんて。すべて取り込めるかどうか」
このままでは町が吹き飛ぶ。
そんなこと、させるわけにはいかない。
その光景を予想していたゼッツは右足に破壊エネルギーを
オリジンザーガに向けて走り出し、高く飛び上がる。
飛び蹴りの体勢に入り、ザーガの〈クラッシャーシュート〉によく似た必殺技〈デスペア・ジ・エンド〉を繰り出した。
「しまった!?」
「さようなら、古代の戦士」
必殺技はオリジンザーガの頭に命中、大きく吹き飛ばした。
電信柱に激突、停電を引き起こし明かりが失われる。
爆発は小規模に抑えたものの、確実に死ぬことを理解した。
「俺のせいで!? 六問さん!?」
焦って近づこうとするヒサに「来ないでくれ!!」と叫んで制止させる。
「俺はあともう少しで死を迎える。その前にヒサ君に頼みたいことがある幕昰さんとジャーミー、みんなを頼んだよ」
六問は破壊エネルギーに侵食されながら伝えたいことを伝え、サムズアップする。
その
彼の死を、まだ幕昰とジャーミーは知らない。
六問の最後の言葉にヒサは悟った。
自分がこの国を守っていくのだと。
世代交代、その4文字が
「六問さん。俺、戦います。みんなのために」
両拳を強く握りリミッターを解除、漆黒の戦士に向かって走り出す。
決意を胸に彼のパンチは繰り出されるのだった。
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