鷹の教え編

予告 鷹の教え編

 最速の魔術師ステラ・テオドーシスは砂漠を彷徨っていた。今度は小さな相棒を引き連れて。


 調速の魔術師ナギ・トルーサーは砂漠を彷徨っていた。今度は船ではなく自らの脚で、魔術師モドキの男と共に。


 二人がたどり着いたのは鷹の巣だった。飛ばない鷹が大きな羽を広げて言った。


 魔術師は嫌いだ、傲慢なその姿に吐き気を催す。だから魔術という学問も嫌いだと。


 それでも鷹は知っている。魔術はあらゆる学問に精通することを。学問に貴賤きせんはないことを。そして自分にはその素質があることを。




 ヒトはいつか巣から飛び立つ。彼女のその時は、近い。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る