8月27日 駅ナカロッテリアの凱旋
ずいぶん前に消えてしまった駅ナカのロッテリアが帰ってきた。駅はずっと中を改装しており、コロナ禍で打撃を受けたこともあってか、中々店舗スペースが埋まっていなかったのだ。
どうするのかしらんなどと他人行儀に冷めた目を送っていたのも束の間、二度と会えないと思っていたロッテリアの凱旋がいつの間にか決まっていた。
数年ぶりに朝ロッテが食えるのだ。
朝ロッテ。わたしは数年前、朝に死んだ目でロッテリアに入ることを日課にしていた。えびバーガーをかじりながらアイスコーヒーを飲み、店内に設けられた喫煙場所で一本吸ってから出勤する。この間に、店員さんに顔を覚えられた。普段は嫌なのだが、このロッテリアの店員さんは例外だった。なにも言わずともアイスコーヒーをスッ……と用意してくれるからだった。
凱旋したロッテリアにその店員さんはいない。喫煙場所も作っておらず、位置自体が変わっている。店内はやたらと綺麗で全面ガラス張りの窓からは駅を行き交う人々がダイレクトに見えて少し恥ずかしい。
つまりわたしの愛したロッテリアではないわけだ。
あいつは死んだ。いや生まれ変わった? 朝ロッテを注文した店員さんは心地よい笑顔で「お飲み物は?」と聞いてくる。
柱の影に隠れる席に座り、えびバーガーをかじった。味はどこのロッテリアで食べてもそう変わらない。以前のようにもぐもぐ飲み込み、アイスコーヒーをずるずる啜った。
勤務までは時間があり、カクヨムを開いて小説を読んだ。実は今、フォロワーさんのやっている自主企画をちょっとお手伝いしている。
こちらだ https://kakuyomu.jp/user_events/16817330662398372218
童貞文学を募集している。わたしは全読みすることになるので、良ければ覗いてほしい。
こちらの投稿作を読んでいるうちに時間になり、慌ててアイスコーヒーを飲みきった。久々のえびバーガーはダイレクトに胃に来た。朝から脂を受け付けるほどもう若くはないのか。あの頃とは色々変わった。ほんの数年だが、されど数年だった。
無言でアイスコーヒーを注いでくれた店員さんに自著を渡したかったかもとちょっと思う。
夜はマクドを食いました。
また会いましょう。
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