第30話 鉄鉱山
巨ゴーレムを倒し、魔境第三地区の『鉄鉱山』を手に入れた。
これで鉄を生産することができる。
ただし、そのためは魔境クリアによって開放された二種類のジョブを育てなければならなかった。
まずは、
これは鉱山などで鉱石を掘るジョブ。
彼らに原材料である鉱石を採ってきてもらう。
次に錬金士。
これは鉱石を精製して『金属の述べ棒』を作るジョブだ。
鉄鉱石からは鉄の延べ棒ができるはず。
そして、その鉄の延べ棒を剣や防具などの道具にするのが鍛冶屋というわけだ。
原材料、精製、形成……ここまで生産ラインが通れば、鉄を自給できたことになる。
と、いうワケで、領民の中から
「わーい! 仕事をくれてありがとう!」
「ありがとー、領主さま!」
よしよし。
さしあたっては鉄鉱石をガンガン掘っていこう。
掘削者を10名にしたのは、鋼鉄のつるはしが現状10本だったからである。
自給した鉄でつるはしを増やすことができたら、
まあ、とにかく10名を連れて現場へ向かうことにする。
「お、おそろしいところじゃのう……」
「魔物がでるんじゃないか?」
「わー! 暗いよぉ、せまいよぉ、怖いよぉー!」
さて、鉱山まで連れて来ると、掘削者にした領民たちは岩穴のおどろおろどしさをおそれているようだった。
しかし、攻略した魔境には魔物は出現しない。
そこらへんは安心してもらいたいものだ。
「ほ、本当ですかい?」
「ああ、本当だ。オバケは出るかもしれねえけどな」
そう冗談めかして付け加えると、またみんなガクブル震えあがっていた。
「やれやれ、しょーがねえなあ」
そう思っていたが、ひとたび作業が始まると次第にみんな熱中していったようだ。
カン、カン、カン、カン……!!
つるはしで岩を砕いて、鉄鋼石を採取する。
着実で、(文字通り)地に足の着いた仕事に見えた。
「大変じゃがけっこう楽しいのう」
「おいらクセになっちまうかも。ふふふふ……」
それに仲間でやってるとゲームやってるみたいなのかもしれねえな。
これなら鉄鉱石採取はうまくいきそうだ。
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