第20話

今日も晴天!

毎朝の日課も続けている。



家族揃っての朝食は美味しい。

母はわたくしを見て微笑ましそうに見てくる。

「似合ってるわよその指輪。」


「わたくしも気にいっています」


恥ずかくて目を逸らしてしまう。


さて!

準備も出来たし登校しましょう!




学園に到着するとジークが待っていた。


「おはようアリー」額にキスをくれる

「ジークおはようございます」お返しに頬にキスを返す。


周りはザワザワするけど、わたくしとジークの日課だもんね!


ジークは恋人繋ぎが気に入ったようで、手を繋ぐ時は毎回、恋人繋ぎをするようになった。


兄は「ジーク先に行くわ」と去って行った。



「婚約おめでとうございます」


え?もう知ってるの?慌てて「ありがとうございます」と返事をすると次々に周りから祝福の言葉をもらった。


皆からの祝福が嬉しくてジークと目を合わせて微笑む。


教室の前ではユリアとイザベラが待ってくれていた。


「おはようございます。アズール様、シア」


「やっぱり2人はお似合いですね」


「おめでとうございます」


「おはようユリア、イザベラありがとう」


「2人ともありがとう。シアのことお願いするね」


ジークは「帰りも迎えに来るよ。」

そして、わたくしの手を取り周りに見せつけるかのように、指輪にキスをして去って行った。

ジークやり過ぎ!

恥ずかしいじゃないのよ!


今日も黄色い声が教室に響いてるわ。




____________________


ジークハルト視点


恋人繋ぎはいいね。距離が近づいた気がするし、何より周りに見せつけられる。



朝から皆んなに祝福されたのは嬉しい。


悔しそうに見てくる目も別に悪くない。


アリーは気づいていないが、アリーに憧れる男はとても多い。


真っ直ぐなサラサラとした艶のある髪、ブルーサファイアのような目は大きくて吸い込まれそうな魅力がある。

肌は真っ白で触るとしっとりスベスベだ。

幼い頃はかわいい感じだったが、今は誰もが振り向くような美人さんだ。


身分に関係なく人と向き合えるアリーは下位貴族からは特に人気がある。



気になるのは、睨んでいた何人かの女性たちの目だ。

その中にはハウゼン嬢もいた。


アルも気づいていたようだ。


妬んでいるのか、恨んでいるのか憎しみが入り混じっていた。



僕が側にいる時は守れる。


離れている時はアリーの友人が付いていてくれるだろう。


アリーが1人になる事はないだろうが心配だ。



ハウゼン嬢は特に要注意だ。

あのアリーを見る目が気になる。


それに、アリーを階段から突き飛ばした前科もある。


次は容赦しない。


誰だろうがアリーに手を出す奴は許さない。

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