有意義なホラーを貴方に…ッ!
八重樫 月夜
―Part-01―
第1話 ソレは貴方の所にも…
私は3年前転勤を機に、都会から少し田舎へと引っ越しました。
引っ越した先は、築10年の1LDKでトイレと風呂は別、家賃4万円という破格の値段だった。
元々物欲が無く独身でもあったが、夏になると暑い地域で、業者に頼んでエアコンの設置をしてもらった。
数週間が経った頃――
当時友達が家に遊びに来ていて、一緒にゲームをしていた時、不意に――
キーン…ピー…
と、耳鳴りのような音がしている事に気づきました。
それは友達も気づいたようで…
「友達」「なぁ…なんか耳鳴りしてない?」
「私」「うん…」
「友達」「もしかして幽霊とか?田舎だし」
「私」「やめてって(笑)」
「私」「家鳴りでしょ?どうせ」
その後友達は帰っていきましたが、明くる日も明くる日もその音が、忘れた頃に鳴っていました。
数ヶ月が経った頃――
ビリッ
「私」「あれ?テレビのノイズ…久しぶりに見たな」
「私」「と言うか、なんで月が変わることに電気代高くなっていくの?」
キーン…ピー…
「私」「!?」
「私」「…また聞こえる」
友達が来て以降、耳鳴りやテレビのノイズ…それに節約している筈なのに電気代が妙に高いことが続いていました。
「私」「…ん?」
「私」「…!(いや待って…鳴り始めたのって友達が来る前…エアコン工事のあった夜に鳴ってたわ!」
私は全てを理解した瞬間――
全身から脂汗が流れるかのような恐怖に包まれ、すぐに"ソレ"を扱う専門業者に依頼しました。
そう――
盗聴機専門の業者を…
犯人は、あの日エアコン工事に来ていた男性で、配管の通している穴に差し込むように盗聴機を設置していたのです。
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