ぷー、ぷ、ぱ、っぱ

「ぷー、ぷ、ぱ、っぱ」


玲緒奈れおなは相変わらず謎の声を上げながら楽し気に手足をばたつかせていた。それを見ていた絵里奈えりなが、


「これって、もしかすると『パパ』って言ってるんじゃないですか?」


って。確かに、『パ』と発音してることが多い。でも、僕の実感としては、


「う~ん。必ずしも僕を見て言ってるわけじゃないから、どうなんだろう?」


と思う。今だって、ツリーのイルミネーションの方を見ながらだし。


それは、百均で買ってきたクリスマスグッズを組み合わせて作っただけの、明るいところで見たらただの玩具おもちゃ以外の何ものにも見えないものだったけど、僕達にはこれで十分だったんだ。


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