憑き物が落ちたみたいな

「じゃあ、開き直ってパパにお任せしてもいいですか?」


僕の『玲緒奈れおなが成長してる証なんだって気がする』という言葉が腑に落ちたのか、絵里奈えりなは憑き物が落ちたみたいなホッとした表情でそう言ってくれたんだ。だから僕もホッとして、


「もちろんだよ。そのために僕はここにいるんだ」


そう応えさせてもらった。これが一番のきっかけになって僕達の玲緒奈れおなへの接し方が確立されていったんだと思う。


僕達だって決して立派な人間じゃないし何でもできるわけじゃない。むしろ駄目な人間に近い部類じゃないかな。だからこそお互いに支え合う必要があったんだ。


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