安心できる場所

玲緒奈れおなが僕の膝に腰を落ち着けているのは、『ただ甘えている』という以上に彼女にとってそこが安心できる場所だからだと思う。


人間以外の動物も感じられる場所を見付けて寛ぐということをするんじゃないかな。人間以外の動物でさえそうなんだから、複雑な<心>というものを持つ人間が精神的に安定できる場所を必要としているのはむしろ当然なんじゃないかなと感じているんだ。


だから玲緒奈が望むなら少しくらい大変でも、


<彼女を一方的にこの世界に送り出した者の責務>


として応えてあげたいんだ。


沙奈子さなこについても、


<彼女を受け入れた大人の責務>


としてね。


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