理由なんかどこにもなかった

そしてそうやって子供のうちに自分のことがちゃんと受け止められているという実感が得られればこそ他の誰かのことも受け止められるようになっていくんじゃないのかな。


僕も沙奈子さなこが来たばかりの頃は他の誰かをちゃんと受け止めるなんてできてなかった。そんなことしなきゃならない理由なんかどこにもなかった。だって僕は実の両親にさえ受け止めてもらえてなかったんだから。


どこまでも自分にとって一番無難な状況になるようにするにはどうすればいいのかを考えた結果として自分にできることをしようとしただけだったよ。そうしたんだって今なら分かるけど、当時は本当にただ手探り状態なだけだった。


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