奇妙な<人気者>

とにかく、結人ゆうとくんのファンクラブの女の子達の件については、そこで一応の解決をみたらしい。


もっともそれは、


沙奈子さなこにとっては』


だけど。肝心の結人くんにとってはその後も変わることなく、奇妙な<人気者>としての毎日を過ごすことになった。


ただ、その子達が自分のことで勝手に誰かに詰め寄ったりすることがなくなったのは幸いだったかもしれない。そうじゃなきゃ彼にとってはもっとストレスの掛かる状態だっただろうな。


彼は、本質的には自分にとってどうでもいい相手をわざと傷付けることを望むタイプじゃなかったし。


それは確かなんだ。


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