被害の程度

『被害者側が加害者を許せるわけがない!』


そう思うかもしれないけど、それはあくまで<被害の程度>にもよるんじゃないかなという気がするんだよ。


それこそ命にさえ関わるような大変な被害だった場合には僕だってきっと、


『一生許さない』


と思ってただろうな。僕が自分の両親や兄から受けた仕打ちについても、僕は今でも許せてないから。


だけど沙奈子さなこ千早ちはやちゃんから受けたものは、期間も短いしそこまで深刻なものじゃなかった。<イジメの疑い案件>で済まされるようなものだったからね。


そのおかげで、千早ちゃんが置かれてる状況を知るだけでも、同情の方が勝ってしまえてんだ。


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