達の手記

誰かを傷付けるために使えば

どんなに優れたテクニックでも、それを誰かを傷付けるために使えば、苦しみを作り出すだけだと思う。

傷付けられた人ももちろん不幸だけど、傷付けるようなことをした側も、それで相手から恨まれて仕返しをされたりするかもしれない。

それどころか、傷付けるようなことをした人が仕返しされるのはまだしも、そのこととはぜんぜん関係ない人がとばっちりを受けたりしたら、本当に救われないよね。

僕はそういうのは嫌なんだ。自分が巻き込まれるのも嫌だし、沙奈子（さなこ）や玲緒奈（れおな）がそういうことの原因になるのも嫌なんだよ。

僕はそんなことのために親になったんじゃない。