仮にも人間だったから
僕の両親は、自分の気に入らない相手のことは、それこそ、
『人間じゃない』
とまで平気で言うような人だった。ううん、『言う』じゃなくて、本当に人間として扱わないような人だった。
だから自分達が望んでなかった子供である僕のことは、
<家に勝手に上がり込んだ野良猫>
みたいにしか思っていなかったし、そういう扱いをしてたんだ。
だけどもちろん僕は野良猫なんかじゃないし、仮にも人間だったから自分達の扶養にある間に死なれると責任を問われる可能性があるという程度のことは理解していたことで死なせないようにはしていただけなんだ。
そんな両親を見て育った兄が
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます