たとえ大きな不幸の中にあっても

『たとえ大きな不幸の中にあっても、幸せというものは掴める。成立する』


それが僕の考えだし、僕達の考えだ。そしてそれは、自分が不幸であることを理由にして他の誰かを攻撃してて掴めることじゃないし成立することじゃない。


何しろ玲那れいなは、自分の不幸な境遇を理由にして事件を起こしてもっと不幸になった。せっかく手に入れたはずの幸せを危うく全て失いそうになった。


それが回避できたのはあくまでみんなが助けてくれたからだ。力になってくれたからだ。


でもそれは同時に、玲那自身が、<みんなにとって助けたいと思える相手>だったからというのも間違いなくある。


そうじゃなかったらきっと誰も助けてくれなかったからね。


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