とにかくお風呂だ

夜になっても、僕と絵里奈の役目は終わらない。


でもとにかくお風呂だ。


だけど玲緒奈れおなは、病院での入浴でもずっと泣いてた。絵里奈が入れても看護師さんが入れてもすごい声で泣くんだ。だから、


「僕が入れてみるよ。呼んだら玲緒奈を連れてきて」


そう言って僕は先にお風呂に入った。まず自分の体を洗って準備しておくために。あと、ベビーバスの用意とお湯の確認。


それを終えて、


「いいよ、連れてきて」


風呂場から声を掛ける。すると絵里奈が、


「うえ……うう……!」


とぐずってる玲緒奈を抱いて現れて、


「お願いします」


と言いながら渡してくれた。


すると、僕が抱いた途端に玲緒奈がぐずるのをやめたんだ。


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