<SANA>

玲緒奈れおなを膝に抱いて壁を背にしたまま僕は眠る。その様子を沙奈子さなこ玲那れいなが心配そうに見てたりするけど、これはあくまで僕が望んでやってることだ。いよいよ僕が正気を失ってたりしたらその時は助けてもらうにしても、今はまだそこまでじゃない。


沙奈子や玲那には家のことをしてもらってるんだから、まずはそっちを優先してもらう。


加えて沙奈子には沙奈子の、玲那には玲那の<仕事>もある。


というのも、僕は他の会社で努めてるけど、我が家は今、<SANA>という会社を経営してるんだ。それは、<球体関節人形>という、大きさは人間の三分の一程度だから結構な大きさの<高級な着せ替え人形>のドレスを製造販売してる会社だった。


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