は~い、どうしたのかなあ?
そうしてみんなで見守ってると、
「ふえ……」
と声を上げた。だから僕はすかさず、
「は~い、どうしたのかなあ?」
穏やかな感じで声を掛ける。その僕の鼻にふわっと届く臭い。おしっこだ。
「僕がオムツ替えるから、絵里奈はおっぱいをお願い」
「分かった」
「はい、お父さん」
部屋の隅に置いてあったオムツとおしり拭きを持ってきてくれた。
「ありがとう」
今はまだ中学三年生の沙奈子だけど、そういうところは気を利かしてくれるんだ。
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