好かれすぎてて困ってます

アル

主人公

森山隼斗という男

第1話だと言うのにこんな辛気臭い挨拶になってしまうことをお詫びしたいが、自己紹介をさせて頂きたい。



俺の名前は森山勇斗。自称無気力系陰キャだ。この春から晴れて高校生となる。俺はワクワクしていた。なぜなら小学校中学校と、女の子とキャッキャウフフした経験がゼロなのだ!もちろん童貞だし、キスだってした事ない。だから心機一転、高校では彼女を作ってそういう事をしたい!と強く思う。



だが、現実はそう上手くはいかないだろう。住んでる所と通っていた小中、そしてこれから通う高校も東京の都心という事もあり、俺の男友達は皆オシャレなのだ。洋服はもちろん、髪の毛とか匂いとかちゃんとしてるし、意識高い系の奴らばっかりだ。



それに比べて俺と来たら、まあ無頓着なわけよ。母親とか義妹が買ってきてくれる服を着たりするだけ。自分で買いに行ったところでどうせダサくなるし。



だからそこの面をカバーするために、スポーツと勉強はめちゃくちゃ頑張った。成績はほぼオール5だし、部活でやってるバスケでも全中の決勝まで行った。自分でもかなりすごいと思うが、それでもモテなかった。だから俺は自分に自信が無い。



多分どんだけ頑張ってもモテないのは、相当顔が気持ち悪いのだろう。身長だって高めだし、スポーツも勉強もできてモテないとなれば、原因はそれくらいしかない。はぁ、結局世の中顔なんだよ。そんなこと分かってるけどさ。



大体同じクラスになった女子って、ちょくちょく話したりするよな?でもさ、俺と席近くになった女子なんて、皆顔も合わせようとしてくれないし。ましてや隣の席になった子なんて、普通隣の席同士は机くっつけるもんなのに、絶対離されるんだよな。これってもはや嫌われてるよな?



そんな感じで中学校までの俺を振り返ってみたけど、酷いだろ?だからこそ、高校では普通に付き合ってデートしたりキスしたり、恋愛がしたい!



ただ、恋愛にうつつを抜かして勉強とスポーツを疎かにする程俺は馬鹿じゃない。それをやめてしまったら俺の良さが消える。俺の唯一のよさが。それらは継続する。



ただ、今までと同じ事をやっても変わらないので、そこは母と義妹を頼らせてもらう。義姉は忙しいからあれとして。



ここでようやく家族構成を話そうと思う。俺は元々父、母、俺の3人だったのだが、俺が小1の時に離婚。俺は母親に引き取られたのだが、その後俺が中学に上がるタイミングで再婚。相手の男性は高身長で爽やかなイケメンだった。相手も子連れで、1個上の義姉と1個下の義妹ができた。2人共容姿が整っていて、美人。最初は俺みたいな奴と家族になるのは大丈夫か、と心配していたが、そんなことは問題なく。姉と妹はとてもフレンドリーで優しかったから、すぐに馴染めた。



話を戻す。なぜ母と義妹にプロデュースを頼むのかと言うと、母は元人気女優、妹は読モをやっているから。姉も人気雑誌の表紙を飾ったりしてて忙しい。やべぇハイスペックだろ?俺もそう思う。だからこそ頼らせてもらう。



俺の目標は、今まで通り勉強とバスケは頑張る。そして母と義妹に彼女を作るためにプロデュースしてもらい、彼女を作る。そしてやりたいことを叶える。今から楽しみだ。



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