白士〈ハクシ〉から見た幽鬼+α

 一言で言うなら、「馬鹿弟子」


 馬鹿弟子。その一言に尽きるよ。

初めて会ったときのあいつは、プレイヤーとしてまったくなっちゃいなかった。多少センスがあるだけで、頭脳も信念も向上心も、まるで足りない。一定以上のステージになれば、たちまち通用しなくなるだろうと思った。

 あのまま死なせるのは惜しいというので、弟子にとってみたはいいが……。驚かされる毎日だったよ。あまりにも、なにも考えずに生きてやがったからな。最近の若者はみんなああいうふうなのかね? ……いや、さすがに、あそこまでのやつはそうそういないか……。

 まあ、とにかく、みっちりと仕込んだからな。今ではもう、かなりマシになっているだろう。

 ……しかし不安になるな、あの間抜け面。伝えることは伝えたつもりだが、果たしてどこまでわかっているのかね?


*****


幽鬼から見た白士

「私の師匠です。九十五回のゲームクリアを記録している、大御所ですね。いつもお世話になってます。私が怪我をしたとき、あのもりもりの髪から傷薬を出してくれたのには、感動しましたね。……いや、まあ、さすがに冗談ですけど。」

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