【28/30】Q.死んでしまったプレイヤーの話
死んでしまった知り合いのプレイヤーは、大勢います。というか、生き残ってるほうが少ないですよね……。こんな業界なんですから。
例えば、
とにかく、身のこなしがすごいプレイヤーでした。一挙一動、無駄のない体の動かし方をするんですよ。槍が降ろうと酸が降ろうと、もう魔法みたいに、最小限の動きだけでかわしちゃう。忍者の末裔だとか自分では言ってましたけど……本当だったのかな? 体術で
爆弾解除のゲームで亡くなったそうです。赤のコードと青のコード、最後にどちらを切るか……の二択を、運悪く外してしまった。そう聞いています。
例えば、
声がいいんですよね、この人。元はそういう職業だったのかな? この人のプレイヤーとしての強みは、人を操るのがうまいというところにあります。なんか知らないですけど、気がつくとこの人のいいようにゲームが進行するんですよね。他人を利用する方針でうまくいく人は少ないんですけど、そのわずかな例外がこの人です。
密室のゲームで、この人は亡くなりました。自分以外誰もいない部屋で、拘束された状態から抜け出て脱出しなきゃいけない……みたいなルールだったらしくて。他人を頼れない状況下だったので強みを活かせず、やられてしまったそうです。
例えば、
とにかく冷静沈着なプレイヤーでしたね。まるで機械みたいに、もう、全然ミスをしない。感情も動かさない。淡々と最適行動を擦ってくるって感じです。こういう人が相手してていちばん厄介ですよ。なんせ、付け入る隙が生じえないんですから……。
この人は……どういう経緯で亡くなったのかな。死んだってことは聞いてるんですけど、詳細は知らないんですよね……。相手の心理を読まないと生き残れないゲームでも、あったのかもしれません。
みんな、私よりもはるかにうまかったんですけどね……。
なぜか私より、先に死んでしまいました。
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