第4話

 バイトは嫌気さして辞めたので、夜に出歩いて朝起きれないことなど心配しなくてもいいかと思っていた。

 バイトはお局様以外にもいじめっ子はいたので、バイト先でコンセントから軽く感電させて、軽傷を負わしといた。

 バイトの店長も、何もさしこんでいないコンセントから感電したものだから、コンセントを調べても何も異常がなかったとか。

 だれも、私が辞める前日に魔法を使ったとか信じないだろう。


 リスナーには透視の魔法があるので、家の中での虐待、学校でのいじめなんてまるわかりだった。

 魔法なんて私は呼んでいるけど、この能力に正式な呼び名はなく、いじめ殺しによっては「呪い」と呼ぶ人もいれば、「魔術」「超能力」「忍術」とかもいたな。

 何せ、いじめ殺しという職業が昔からあったわけではないから。


 とにかく、リスナーが見つけたのは、動物虐待だった。

「動物虐待だ」

「それって?」

「名前の通りそのままだ」

「名前を語るくらいなら、内容を語ってくれなきゃ」

 

 私は、内容とか知らない限りはよく知りもしないで動きたくなかった。

 いじめ殺しなのに、誤解によるものなら、ただの殺しでしかならない。


「猫をストレス発散のサンドバックを目的として飼い始めた夫婦だ」

「根拠は?」


 噂で聞いたとか、なんとなくとかそんな理論、私は信じない。

 噂だの、ゴシップネタだの好きではなかったから。


「夫婦の会話が聞こえたから」


 そうか、リスナーは耳とかも人一倍いいんだっけ?


「とにかく、猫二匹は虐待として暴行が行われている」


 いじめ殺しの監督者なら、状況を細かく説明してほしいところだけど、リスナーにそんなことを求めても無駄のような気がしてきたから、これ以上は聞かないことにした。


 そして、私は窓が開いていないか、扉は開いていないか調べてみたけど、こんな真夜中に開けることなんて考えにくい。

 窓は閉まっているため、登って入ることはできないし、扉も中から鍵がかけらているのが常識的。。

 しかも、ここはマンションで、「ペット禁止」の貼り紙を見てしまったし、ペットを飼うことじたい考えにくい上にマンションなんていつ、どこで人の目があるかわからないし、オートロックで簡単に入れないことになっていた。

 

 普通のいじめ殺しなら入れない。 

 だけど、私は雷の使い手なので、そんなものは電気を操って簡単に開けられた。

 鍵は電気式なら、簡単に開けられる。

 

 さてと、リスナーの言う虐待する夫婦のところに向かうか。

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