友へ―ありがとう― ※


夏の日に流した涙は頬を伝い誰の心にも届かないと

道の真ん中、雑木林を泣き続けた

慰めも同情も欲しくないと泣いてた

声を殺し泣くことを覚えた日から

枯れていった心に戻る感情をもてあましながら


誰もが嫌いなのだと、あなたに手をあげた

誰もが憎いのだと、優しいあなたに痛い言葉をぶつけてた


見えない距離の向こうであなたが流す涙も

変わらない声の奥で揺れ動く心にも気づけなかった


ごめんねを言いたいけれどあなたはごめんが嫌いだから

いっぱいのごめんをこめてあなたにありがとう

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