「実は僕たちは今その組織を追っていて、ビッグスター学園で最近失踪した超能力者の中に『カオスチャイルド』のメンバーがいるらしいんだ。それでその人たちの居場所を調べて欲しいんだけど」

「なるほどな...」

　校長が考え込むような仕草を見せた。

「よし、ではこうしよう。君たちが知り得た情報を先にこちらに提供してくれれば我々は君たちに最大限の協力をする。それならどうだい？」

「うーん...悪くないけど、僕達の知ってる情報って多分そちらも知ってる事だと思うよ？　僕たちが『カオスチャイルド』を追いかけ始めたのは本当に最近だから」

　一応私達の知っている情報を流しましたが、やはりあちらさんは全部知っている内容のようでした。

「...そうかそれで全部なのなら仕方がない。こちらも情報提供しよう」

「分かった。じゃあ早速聞きたいことがあるんだけど」

「ああ、何でも聞いてくれ」

「『カオスチャイルド』の目的を教えてくれない？」

「ふむ...君達の情報だけでは頼りないからね。特別に教えてあげよう。『カオスチャイルド』の最終目的は世界征服だ」

「へぇ、それはまたスケールが大きいね」

「当然だ。我々も最初は信じていなかったのだが、とある筋から手に入れた情報によると『カオスチャイルド』は世界を牛耳っている大富豪達から莫大な資金援助を受けているらしいのだ」

「なるほど、スポンサーがついているわけか」

「そうだ。そして彼らはその見返りとしてこのビッグスターシティの支配者になることを望んでいる」

「支配者...それはつまり、この町の全ての実権を握るということ？」

「ああ、そうだろうな。手始めに奴らはこのビッグスターシティを拠点として様々な企業を買収し始めたらしい」

「ふぅん、随分と手際が良いね」

「それだけ大きな組織だということだよ」

「分かった。ありがとう。じゃあそっちも私たちに協力してよね」

「ああ、約束は守ろう」

「うん。じゃあそろそろ行くね」

「ああ...」

　こうして私達は校長室を後にしました。

「なんか思っていたよりあっさり終わったな」

「でもこれで『カオスチャイルド』のアジトの場所もわかったし、いよいよ決戦の時が来たね」

「そうだね。準備は整ったし、あとは乗り込んでぶっ潰すだけだ」

　私とレイカが2人で笑い合っていると、ノエルだけは微妙な表情を浮かべているのでした。

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