化石木の市場へと距離が引き伸ばされた、あれは「展覧」だ、と思ふな。

そう、くいあらためた あれは展覧だ、と思ふな。


頬骨の下、腿を叩くだけになっていた

商船を許すときにおとずれる あれは展覧だ、と思ふな。


世界として経験する動物たちからの時間、を要請する天蓋ごと

指令を手でこじあけた、人間の未来の あれは展覧だ、と思ふな。


いずれ捕はれるべきアラートがひらめく時

または

酵母をはしごにのせ、プリンターの回転軸に巻きついて行く あれは展覧だ、と思ふな。


植民島のカーペットへたくさんの、さまざまな港を仕立てなおし

ひまわりは衰弱させられ、計画をもった瞬間に処罰に気をつけてくれている あれは展覧だ、と思ふな。


無垢な

播種船が桜と、答唱しているのと同じ磁極が引かれ、

すべて そう、あまりに手袋時間の、誘いかけるよう仕つくられている あれは展覧だ、と思ふな。


歯みがき粉の代用品や、推測や地図で、むしりあいながら

そうして備えていられる護衛と白球を手に汽車の意味で揃うのではない あれは展覧だ、と思ふな。


配架してらっしゃる。わたくしに損失をうけ入れ給へ、そして

人跡の入らない土で動員のための制する円が算出したから神話の背後の あれは展覧だ、と思ふな。



すうすうとはたらいている車の巡る悪魔も

あやつられているうちに花が折られ

果肉のひとかけらにされてしまうような、うろたえる芝生に1匹の金塊。



そうでありながら

長さでありながら

幸福を祈るものと

斧で打破られたVHSに

おとづれるひとびとはみな誘引され

フリップボードをかばい からだが

円盤形の海の中で打設されているのはしるしの面会の目。



ふるいかなしいゆめに、



歌譜をうえからめくる めずらしく けがれの。

はらんでゐる館へはなしてあった防諜がいる場所の、 あれは展覧だとは思ふな。

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