鰻は苦手だ

甘く煮ても

どうしても

舌が受け付けない


あの形が怖い

掴んだ事はないけど

ぬるぬるした粘膜

焦点の合わない目


昔から苦手だった

夏場に食べると良い?

どう考えてもおかしい

胃もたれしてしまう


それでも耐えられるのは

あの人のおかげだ

美味しそうに食べる姿を

眺められるからだ


苦手だと言うと

ひつまぶしにして

「これなら1口いける?」

少しだけ食べられた


鰻はやはり苦手だ

美味しいと思わない

それでも買うんだ

あの人の為に

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る