第92話 レンタル

君は常々金欠だ。君はアルバイトはあんまりやりたくないとわがままを言う。


君は閃いたと手を叩く。レンタル彼女をやる、と。


俺は止めたが止められると意固地になる君のことだ。仕方なく俺が客になることで妥協した。


彼女をしているときの君はとても魅力的だった。丁寧におめかしして、手を繋いたりなんてして。


お金を渡すと君はいつもの君に戻る。好意を寄せてくれていたと思っていた君は、彼女のときとはまるで違う。


ずきりと胸が痛む。お金が入って君はニコニコしていた。


一度だけやらせて二度とやるなと言わせるつもりだったのに。俺はまた財布から札を抜いていた。


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