第7話 あきない

君と俺はギブアンドテイクだった。何かをもらうには常に代価があった。


プラスマイナスゼロ。それが俺たちの信条だった。


君が欲しいと言ったものを手に入れてもただでは渡さない。


代わりに俺が欲しいものと価値が釣り合うように交換していた。


ある日、君が彼氏が欲しいと言った。俺は信頼できる友人を連れてきた。


すると君も友人の女子をつれてきた。交渉成立。


だが俺はその女子とは付き合わなかった。だけど君は友人と付き合った。


君は俺と取引きをしなくなった。君は俺に飽きてしまったんだろうか。


最後の取引きは不成立だっていうのに。俺は君に飽きちゃいないのに。

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